限定承認(相続)という選択。

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皆さんこんにちは。
今日も働く光明池の司法書士 木村です。

先週の土曜日は大阪市内で行われた研修に参加しました。

研修のテーマは「限定相続の実務」。
講師は弁護士五右衛門こと服部先生。

研修でまず印象に残ったのは、
日本の相続は
「財産も借金も全て引き継ぐ」のが原則であるのに対し、
中国や台湾の相続では
「財産を全て引き継ぐのは同じですが、
借金は引き継いだ財産の範囲でのみ引き継ぐ」のが原則
という事でした。

さらに、個人主義国家アメリカでは、
「相続が発生すると、まず財産と借金を清算し、
財産が残れば、財産だけを引き継ぐ」そうです。

今さらながら、国ごとに異なる相続制度に少々感心させられました。

日本の民法で、中国や台湾、アメリカの原則的な相続制度に近いのは
「限定承認」になると思えます。

限定承認の簡単な事例では、
①親が亡くなった。
②亡くなった親は家を持っている。でも借金がどれだけあるか分からない。
③取りあえず相続はします。でも借金は相続した分しか支払えません。

このような限定承認を利用するケースとして考えられるのは、
亡くなった方と生前に連絡を取っておらず、財産や借金がよく分からない。
上記事例
のようなケースや、
亡くなった方が家賃などを滞納していて、
その家賃などを亡くなった方の財産から支払いたいといったケース。
(倫理的には、大変良い事ですが、手続の複雑さや後日、
他の債権者から請求を受けるリスクを考えますと、
その為だけの限定承認はよくよく検討すべきケースです。)

限定承認をする為には、
裁判所へその旨を申し出て、限定承認をした旨を債権者に知らせる。
相続財産(不動産など)を金銭に換えて、名乗り出た債権者に配当する。
といった手続を踏む必要があり、
相続放棄など他の相続方法と比べても手続は複雑です。

しかし、相続放棄はしたくない。でも無制限に相続するのは不安。
といった方の自己財産を守る手段にもなります。

約3時間の研修を終えて、
多様な相続事例に臨機応変に対応できるよう、
まだまだ勉強が必要だと実感しています。

 

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このページは、木村 勝徳が2011年3月29日 17:36に書いたブログ記事です。

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